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包丁の個性

先日、書きました三星刃物(みつぼしはもの)の包丁「和(なごみ)」、毎日、毎日使ってしまう、、、、というもの。
実はデザインは個人的にあまり好きじゃないって話も書きました。
なのに使ってしまうんです。
包丁の個性_a0116902_16511111.jpg
仕事の関係や諸々で包丁は結構持っております。
それまでメインにしていたのはツヴィリングの最高級包丁「ツインセルマックス」でした。
柄が手に収まるように膨らみ、刃は鋼鉄の粉体を固め磨いた最高級もの。
切れ味最高ですが、実は、切れすぎる包丁もなかなか素人には手に負えず
実家からもらった包丁ばかり使っていたのでした。

三星刃物のこの包丁はそういう意味ではジャストフィットでした。
高すぎず安すぎず(和(なごみ))は三徳包丁で10000円です)、
構えずに済むんですね。切れ味は上々です。

ということでうちにある包丁を全て出してみました(ツヴィリング以外)。でも全然使いこなせてないんですよ。
包丁の個性_a0116902_16224431.jpg
和、意外はパッケージをふくめたデザインが好きなのと、そのブランドに興味があって、というものです。でも実はこれらは全てコレクションみたいなもので、
なかなか日常で手に取れないんですね。
自分で考えてみました。

一番上のヴィクトリノックスのシェフナイフ。パッケージが素敵でスイス・チューリッヒの本店でジャケ買い。
刃が厚くて柄が硬質。
細身なんだけど日本料理では出番なし。

真ん中、カーサブルータスにも載っていたアメリカのブランド「シュミットブロス」。
N.Yに移民したドイツの肉屋の3代目が興したナイフブランドで、
コンセプトはNYで製造は中国という、典型的なアメリカブランド。
パッケージもコンセプトも最高に格好いいけれど
一番無骨、まさに肉屋のためのブッチャーズナイフで、
柄は私の手のひらに収まらない。
ドイツの友人の家では、キッチンで肉の塊を切ったりしているけどそれ向け?
というか本当に肉屋っぽい。そして大問題は「重さ」。
西洋の肉食文化のキッチンで、大柄な男性が使いそう。
写真で見るより実物の刃や柄はワイルドで肉厚、無骨な感じ。
ただデザインはとてもとても好き。
ウォルナットの柄はインテリアのトレンドともかなっている。
包丁の個性_a0116902_16203933.jpg
一番下は越前刃物の「風味絶佳」。この子の個性は上の2点と全く違う。
薄くよく研がれた繊細な刃。鈍く控えめに光る感じが好ましい。
凸凹がつき手にフィットする柄。私は黒が好きで、黒を選んだ。
全体のデザインが洗練されていて、柳腰の大正美人という感じ。
とても良い、とても良いのです。

ですが、繊細すぎるのです。毎日の素人の家事仕事には。
私の使い方では刃がこぼれそうだし、とても上質な食材を使ってあげないと
悪い気がする。
なんだか綺麗で気立ての良い女性という感じがして、
気さくに話しかけちゃいけない感じの神々しさのある包丁です。
パッケージも素敵で、底にはオリジナルの手ぬぐいも敷いてあります。
でも使った後丁寧に手入れしてあげなければならないような
プレッシャーも感じます。
(長い綺麗な黒髪をくし削って差し上げないと、、、、という気持ちに)
包丁の個性_a0116902_16225919.jpg
そういう意味ではこの「和」、ツヴィリングさんの「雅」に追随している感じとか、
ビミョーなんですが、使い勝手がよく、さっきもまたこれを使ってしまった。
包丁の個性_a0116902_16461603.jpg
ちなみにツヴィリングの「雅」ですが、夫が釣り魚を刺身にするために買った柳葉ですが、
柄のモダンなデザインがイマイチ、、、かな。
雅に赤丸が付いているのも、フランス製品にトリコロールというようなセンスで
なんとなくしっくりこないのですが、
刃の品質は極上なので問題ないです。
刺身にする釣り魚がなかなか釣れないので出番がないですけどね。

「和」の方は、もっと違う名前とブランディングにすればいいのに、
と思っている私です。
「エブリディ・コンフォートクオリティ」みたいな。
ふだん使いの包丁はハイクオリティより、
コンフォートクオリティが大切です。それがこの包丁。

私とこの包丁の、ちょっと変わった関係はこちらでも。






by kitchen-kokoro | 2017-05-14 16:55 | キッチンツール | Comments(0)

キッチンジャ―ナリスト、エディター&ライターとして編集や取材執筆にたずさわる、本間美紀のブログです。キッチン、暮らし、インテリア、住まい、食、デザインをつなぎます。
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