エキサイトイズム

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ドイツのトラッドなキッチン

思い出を大切にする
おばあさんのキッチンといえば、
聞こえはいい。
まるでか細いおばあさんが住んでいるかのよう。
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けれども訪ねた家では威風堂々、
いかにもドイツ人女性らしい豊かな体格の
彼女が凛とした様子で迎えてくれた。

そして彼女はドクター。
ドイツでドクターと言えばお医者さんではなく、
博士号を持つ社会的にも権威のある存在である。
彼女がドクターと知ったなら、ドクターと呼ぶべきが正しい。
そんな彼女の誇りの高さが、空間に満ち満ちている。
法廷でかなりの要職に付いていた彼女は70代で
退職後は一人暮らしをしている。

デュッセルドルフ市内の90平米ほどのマンション。
もちろん日本のようなツルピカではなく、
古い石造りの建物。
エレベーターはない。

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彼女の家は先祖代々受け継がれていた
家具やアートがところ狭しと
並んでいる。

キッチンの話はほとんどせずに、
18世紀の名誉あるアートや文書、
オブジェの説明を始める。
そして家族の写真。

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ドクター、お料理はしますか? 
―私は30年間、法廷で働いてきたのよ。
キッチンで料理するより、
今だって、デスクワークをするほうが
性にあってる。

ドイツの食事はパンとコールドミートなど
簡単なもので済むので、
あまり料理はしなくても不便はない。

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ドクター、キッチンで一番大切にしたことは? 

―深い扉の色よ。
キッチンの壁に飾っているお皿や小物を見て。
ずっと長く使ってきたものよ。
キッチンやダイニング、リビングの家具もみんなそう。
その長い時間の醸し出すものに似合うものであること。
それがキッチンの条件ね。

料理の機能や食べる場所と言うよりも、
彼女の紡いできた歴史の中の
一部であることが大事。
そんなキッチンもある。
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by kitchen-kokoro | 2011-01-31 22:35 | 海外出張 | Comments(0)

ケルン街中

ケルンメッセ。
メインストリームではない、
スピンオフ的な拾いネタを少し。

吉岡徳仁さんのA&Wのアワードの展覧会
10年前、ロス・ラブグローブがこの賞を取った時、
彼は新人賞だった。そして今は彼自身が受賞者となった。
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DADAのショールームは出来たばかりだそう。
私が興味深かったのは、左に組み合わせられている細長いワゴン「ボードバー」。
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これは他社製品だが、この場所自体が家具とキッチンをコーディネートして売る代理店SRのため、
組み合わせての展示をしていたよう。
飛行機の中で使うワゴン、ありますよね。
あれを家庭用にアレンジしたものだという。
ドイツのような何もかもが大きくて頑丈な国ではアリなのかも。
日本なら飛行機グッズマニアが買いそうだ。


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アルクリネアのショールームではチッテリオのキッチン。
これ、昨年のミラノで発表になったものだけど、
こうやってショールームで見ると身近に感じていい。

吹き抜けの店内から、素材の美しさを堪能
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ケルンの「リビングキッチン」会場では
料理のための設備機器は「実演」に主眼が置かれた模様。
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多くのメーカーのブースで、シェフがいろいろとお料理。
いわゆる真空調理的なものが家庭でできる
オーブンもあったみたい。
ドイツは機能に積極的だ。でもお料理は…!!!

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グローエから発表になっていたのはこちら(あれっ、写真が横になっちゃう)。
浄水と熱湯が出るシンク&水栓システム。
青い方は浄水と炭酸水を切り替えで出せる。
赤い方は普通の水と熱湯を出せる。
要は飲み水を購入する必要もないし、
湯を沸かす電気ケトルがいらない。
紅茶も水栓から直接お湯を注いでつくれる。

これもいかにもドイツ的だな、と思う。
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by kitchen-kokoro | 2011-01-30 18:59 | 海外出張 | Comments(0)

キッチンエイド in ドイツ

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日本ではミキサーとか粉練りなどの置き型の家電で知られるキッチンエイド。
ドイツではこんな大型のビルトイン家電も発表。

その前にこんな写真には一瞬、どきりとしてしまうよね。
プロの厨房のようなかっこよさ。

ドイツから送った紙の資料、カタログがもう届いた!
4キロ近く送って、送料は4,000円強。
意外と安いと思う。
重い資料を旅の道中、運んだり、
飛行機でオーバーチャージされるのに比べたら、
ある意味、楽勝な金額だ。
プレスCDには写真だけで文字の資料がないものも多かったから
早く届いて助かった。
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by kitchen-kokoro | 2011-01-28 10:15 | 海外出張 | Comments(0)

ドイツつれづれ

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ケルンメッセで変わらないドイツ大御所ブランドといえば
CORとインターリュプケの兄弟。
インターリュプケも最近のトレンドの
無垢材、無塗装、節有りの素材で
空間を装っている。
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インターリュプケは主にドイツらしい端正な収納家具。
日本ではリビングモチーフで売っている。
CORはソファやダイニング。深澤直人さんのテーブルなども発表している。
青山のアイデックの扱いブランドだ。

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個人的にすごくよかったのが
フランスのリーンロゼ。
ここはデザイナー家具なんだけど、
いつもデザイナーを強く表に出さず、
使いやすく美しい。
日本にも長く輸入されて、住宅の取材で
見かけることも多い。
ことしは特に色とフォルムが美しい。
素敵なベッドルーム。

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ケルンの町中ではカーニバルのイベントにも
出会った。
ドイツでは1月から3月がカーニバルのシーズン。
仮装をしてどんちゃん騒ぎするという風習、悪習(笑)?で、
この日もあるホテルで「女性だけのカーニバル」という
イベントが開かれていたよう。
1000人の女性でカーニバルのプリンスを囲んで
踊って歌って飲むのだそうで、
若い子からおばあさんまでかなり気合いの入った衣装で
女性が集まってくる。ほんと「パない」ファッションばかり。
この時期は一晩に2、3件のイベントが市内で開かれるということ。

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ケルン市内のチョコレートショップ。
不思議な色のチョコが…。
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店の奥にはチョコレートキッチン。ここでプラリネを飾り付けるのかな。

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黒田秀雄先生と行くドイツの旅は
まだまだ続くのであった。


(実際には昨日、私は帰国しています)
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by kitchen-kokoro | 2011-01-26 11:32 | 海外出張 | Comments(3)

ケルンからパリへ

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ケルンの大聖堂といえば、真っ黒でつんつん。
聞けば酸性雨の影響もあるという。
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ドイツの家庭の訪問や、キッチン業界のドイツの2大ブランドの企業訪問を経て、
ハノーバーまでたどりつく。

写真は思い出を大切に生きるおばあさんのキッチン。


今日はついにドイツからフランスへ移動。
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by kitchen-kokoro | 2011-01-22 14:53 | Comments(2)

ケルンメッセ

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ケルンメッセ「リビングキッチン」はドイツブランドの独断場。
とはいえ、商談中心の雰囲気で熱気がむんむん。
イタリアのようにスタイルをみせるというより
「キッチンはパーツ」。
その機能と種類を見せる感じ。

写真はドイツのミーレのブース。

本体の家具のメッセもさすがの規模だけど、
でもかつてにくらべて大物ブランドが減ってしまっているのはたしか。

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デザイン家具の集まったホールでは、パトリシア・ウルキオラのキュレーション
したブースが胸キュン。ちょっとちらみせ。

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ミラノのフオリに比べれば、
断然回りやすい市内イベントのパッサーゲン。
パッサーゲンはデザインというより、
ドイツの家具ショップとかショールームとか
流通の人のほうが参考になりそう。
ミラノに比べるとケルンは家具屋さんが多いような。

写真はジーマティックのショールーム外観。
うわさのアメリカンロックスター×クラシックキッチン
なるものを見に行くが
新作リリースが16時からとのことで
見られなかった。
布にかくされた新作がちらりとみえたけれど、
なんだかバイキングのガスコンロのようなデザインが
垣間見えた。

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3、4時間歩き回って、メッセ会場に帰ると夕焼け。
でもこの後冷たい雨がふるのだから、ドイツの天気はわからない。

昨日、会場であったアズミトモコさんによると
初日の夜はパーティなどなど市内の夜は
もりあがったそう。
吉岡徳仁さんの展示会も人でむんむんだったようだ。

ということで、ムンムンという言葉が多いけど、
現地はからからに乾燥しています。
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by kitchen-kokoro | 2011-01-20 07:43 | 海外出張 | Comments(1)

オランダ乗換、ケルンへ

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乗り換えは初めてのオランダスキポール空港。搭乗者が使えるデザインライブラリーがある!ダッチデザインすごいな。
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TIOデザインの照明に、マルセル・ワンダース。
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そしてもう今日はドイツのケルンメッセに。
視察一日目の夜はドイツの初めての方もいるということで、
こ~んな料理。


業務連作:クレドのMKさんへ。きょうはスズに100かいありがとう!って言いました…。スズをありがとう。
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by kitchen-kokoro | 2011-01-19 09:16 | 海外出張 | Comments(0)

しばらく厳寒の欧州へ

しばらく厳寒の欧州へ。
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1月のヨーロッパと言えば、もう定番の
インテリアの見本市シーズン!
私はかなりの間、この時期の視察はご無沙汰でした。

4月のサローネとこの1月はインテリア業界はざわざわ。
1月は周遊する人が多いようです。
ハイムテキスタイル(フランクフルト)
〜ケルン家具メッセ(ケルン)
〜メゾンエオブジェ(パリ)と
業界側もつながってまわれるように時期を考えているようです。
同時期は建築・建設の見本市BAUもミュンヘンで開催中。
これを回ってくる人もいると聞きました。

一息ついて2月にはアンビエンテやマチェフがありますから、
インテリア業界のみなさんはお忙しいですね!

今年はパリもケルンもあの人もこの人もいくんだ〜?!
という感じで、4月のサローネほどとは行かないにしても、
例年以上の盛り上がり…。

ということで来週はブログの更新もぽちぽちになりそうです。
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by kitchen-kokoro | 2011-01-16 23:04 | 海外出張 | Comments(0)

ケルンメッセ期間のデザイン祭り「パッサーゲン」

来週からの出張に備え、仕事の合間に、気分転換で下調べ。
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ミラノサローネで言えば「フオリ」にあたる、「パッサーゲン」。
ドイツのケルン家具メッセの期間中に行われます(1月17日から23日)
イベント数は190。
意外と成長していたのかも?!
もちろんハズレもあるわけですが。
でもこれくらいの数がほどほど。
ミラノは多すぎる。

ケルンデザインナイトの招待状は遅すぎた!
いけない。ドイツに着いてないよ。
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もちろんミラノのフオリに比べれば規模は小さいけれど、
ドイツデザインの濃縮度でいえば
高そうな気がする。

なんとなく気になるのは吉岡徳仁さんの展覧会と
ジーマティックの屋外イベント。

ジーマティックの説明には
「ロックスター・オブ・キッチンデザインinUSA」
なる人による
クラシックデザインの新解釈を発表!だって。
クラシックキッチンにロックスターとUSAと言うだけで、
やばそうな感じが漂います…www。

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久しぶりだったから忘れていたけど、
パリ・ケルンで回るのは今の私には
難易度が高かった?
体調管理しなければ!
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パッサーゲン

※写真は昨年のパッサーゲンのプレス用写真より
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by kitchen-kokoro | 2011-01-13 13:09 | 見本市 | Comments(1)

ドイツのキッチンリフォーム その2

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前回の続きです。
ドイツのキッチンリフォーム。
大空間の中で
家具を交換するような、とても気軽な感じ。
ちなみにこちらはコージーなダイニング。

収納計画とか動線も
とても大らかだ。
引出しは900㎜とかの大きな間口。
ドイツのキッチンは
特にキャビネットの構造や
引出しのレールなどが頑丈なので、
重いものを入れてもびくともしない。

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この家ではお水やビールもしっかり収納。

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やっぱりドイツキッチンなら
収納を楽しまなくちゃね、と思うけど、
あまり細かいことを相談しなくても
この辺は標準的に入りそう。

日本みたいにきっちり細かく考えると
疲れてしまうかも…。

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この辺のおさまりも、アイランドや壁側の
広さに比べると
無理やり感も(笑)なきにしもあらずだけれど、
シンクまわりの水仕事を重視する日本のキッチン(料理習慣)と
家具の感覚を大切にするドイツキッチンとの
考え方の大きな違いを感じるところ。

ということでおいとまをするその帰り間際。
yumicoさんがスゴいことを言い出した。
「キッチンを売るとき、ワークトップを出すのが
大変だった〜」と。

え? 前のキッチン売ったの?
「うん。e-bayっていう結構ポピュラーな
ネットオークションで」。

え? ネットオークション?
キッチンをリフォームするとき、前のキッチンを
ネットオークションで売るの?

と????がいっぱい飛んでしまったが、
古い家具をユーズドとして売るみたいに、
キッチンも売るのが当然らしい。
「まだ使えるキッチンだったから、
捨てたりはしないよ。必要とする人に譲る」

で、誰が買ったの?
「結構遠い人だったよ。
アウトバーン(ドイツの高速)で3、4時間(だからかなり遠い?)くらいの
ところから、大工さん連れで来てた」
ということで落札価格は…。
「300ユーロくらいだったかなあ」。

約3万5千円くらいですか。
壁付けのL型+アイランドなら格安では!
もちろんキャビネットも機器もすべて、
トラックに積み込んだ。
ワークトップがドアから出せず。
彼らは真ん中から
切って運んだのだそうだ。

yumicoさんは聞いてみたそうです。
「こんな古いキッチン、どうして買ったんですか?」と。
現在彼らが住んでいる家は、あまり長く住む予定がないため、
格安のキッチンを探していたのだそうだ。
ほんと、家具の感覚なんだ!

ちなみにyumicoさんもその売った相手も
特にインテリア関係の仕事とか、詳しいとか
そういうことではないのです。
ごくごく普通の方々。

ということで、
そういうキッチンのやりとりもあるのか〜、と
私は口をぽかーんと開けたまま、
早々に空港に向けて出発しなければ行けなかったのです。

yumicoさん、キッチンを見せてくれて
本当にありがとう。
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by kitchen-kokoro | 2011-01-11 23:59 | 海外キッチン | Comments(2)

キッチンジャ―ナリスト、エディター&ライターとして編集や取材執筆にたずさわる、本間美紀のブログです。キッチン、暮らし、インテリア、住まい、食、デザインをつなぎます。
by Miki
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