エキサイトイズム

コルビュジエの弟子のキッチン〜岩手・三陸へ

5年前にマンションをリノベーションして、
キッチンをつくることになったとき、
夫とまず意見が一致したのが
「キッチンは‘寮の厨房’みたいにしたいね」ということだった。
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ここがその「寮の厨房」。
「寮」といっても、ただの寮ではない。

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あまり人に言う機会もなかったけれど、
私たちは学生時代に、大学所有の岩手県の森を世話する活動に参加していた。
そこには大学の専用寮があり、そこで暮らしながら森林活動をしていたのである。
「寮」という場合、わが家ではその寮を指す(青鹿寮という)。

よくある「1泊2日の森林体験」とかではなく、
地元の森林組合と相談の上、
計画的に草刈りや枝打ちをしていく本格的な活動で、
春、夏、秋と滞在期間は
年間トータルで1ヶ月以上になったと思う。
それが4年間。

よく'イデオロギー的な学生活動’と間違えられたので、
あまり人にいわなかったのですが、
今では大学の単位としても認められる活動になっているそう。

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食事は自炊。
大人数のご飯は薪で炊く。
食当になると、まず火を起こして
大釜でご飯を炊いていた。

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ここはちょっとセミクローズドみたいなサブキッチン。

そんなことしていたから、
昔から今も変わらず生粋のイモねえちゃんな私(笑)。

この寮の空間は
なんとなく2人の住居観に影響を与えている。
ドラマチックな空間だった。

昨夏たまたまOBとして
寮と森を訪ねてきた夫の写真によると
築40年たっているのに古さがなく、
風格が漂っている。
変わっていない。

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安い木材は使っていても、
樹脂や塩ビなど人工建材を使っていないため、
経年変化に風合いがある。

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なんてことはない、素朴な材料の建物の中、
ふとしたところで「風景」に出会う。
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早稲田の建築学科の先生がつくったと聞いていたが
一体、誰だったのだろう。

と、今さらながら調べてみたら
吉阪隆正の1968年の作品のようだった。
ル・コルビジェの数少ない日本人の弟子だ。

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岩手の人里離れた森の中に、
コルビジェの心を受け継いだ空間があり、
そこで大学生活の多くを過ごしてきた偶然にびっくり…。

津波の被災をしたこの村。
この連休はここで大学時代にお世話になった人に、
お手伝いことができることがあるということで、
久々に訪ねてくる。

数十年ぶりに訪れる寮は
どんな空間を体感できるのだろう。
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by kitchen-kokoro | 2011-04-30 12:54 | キッチン | Comments(0)

キッチンジャ―ナリスト、エディター&ライターとして編集や取材執筆にたずさわる、本間美紀のブログです。キッチン、暮らし、インテリア、住まい、食、デザインをつなぎます。
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